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筋トレを行うベストな時間やタイミングはいつ?

8月6日

読了時間:6分

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筋トレを行う時間帯と効果




体内時計とトレーニング


「体内時計」という言葉を一度は聞いた事があるのではないでしょうか。

人の生体内に周期をつくるのが「体内時計」です。


1997年に「時計遺伝子」が発見されてから、急速に研究が進んでいます。

最近では、体内時計と栄養・食生活との関係性を考える「時間栄養学」や、体内時計と運動・スポーツとの関係性を考える「時間運動学」の研究が進んでいます。


まだ不明な事も多いのですが、1日24時の中で、筋トレをする時間帯によって筋肉のタンパク質の合成や分解の度合いが違ったり、スポーツのパフォーマンスにも差が出ることは、明らかになってきています。



筋トレの効果が高まる時間帯は?


これまでのいくつかの研究では、以下のことが報告されています。


  • 筋肉のタンパク質合成は、非活動期(朝や夜間)よりも、日中の活動期の方が高かった。

  • 朝と夕方のどちらの筋力トレーニングが筋肥大に効果的かを検討した結果では.夕方の筋力トレーニングが効果的だった。


これらの研究報告は一例であり、被検者の年齢や生活スタイルなど諸条件によって、違う結果になる可能性もあります。

ですが現状では、多くの研究において同様のことが示唆されています。



朝のタンパク質摂取は大事


筋トレを行う効果的な時間の話とは少し別になりますが、朝のタンパク質摂取は非常に大切です。

「病気ではないけれど、年齢とともに筋力や心身の活力が低下して、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態」のことを、「フレイル」と言います。


そして、このフレイルに該当する人は、そうでない人と比較して朝食のタンパク質摂取が少ないことが明らかにされています。


また、朝食,昼食,夕食で均等にタンパク質を摂取した場合では,夕食に多くタンパク

質を摂取した場合と比較して筋肉の合成が高いことが明らかになっています。

このように、朝のタンパク質摂取は、非常に大切です。





個人差も考慮しましょう


筋肉のタンパク質合成が日中に高くなることや、朝よりも夕方の方が筋肥大効果が表れやすいかもしれないという事は、交感神経・副交感神経や体温などの日内変動との関りが大きいようです。

人の体温は、午後2時頃~夕方にかけてが一番高くなり、それに伴って交感神経の活動やエネルギー代謝も亢進されます。

ですので、午後2時頃から夕方にかけて筋トレをすることは、身体機能の面から理にかなっていると言えます。


多くの方が日中に仕事をする生活スタイルだと思いますが、医療機関や工事関係の方、サービス業の方でも夜勤がある方や、いわゆる「夜型」の生活すスタイルの方もいらっしゃると思います。


一般的には、午後2時~夕方にかけて筋トレするのが一番望ましいと思われますが、その時間帯は多くの方がまだお仕事をされている時間でもあります。


最近では、運動そのものが体内時計を調節する因子であることが明らかになってきていて、運動する時間帯や強度によって、体内時計に及ぼす作用が異なることが明らかになってきています。


筋トレではないのですが、持久性運動が時計遺伝子発現に及ぼす影響を研究した報告があります。

この研究では、午前7時と16時に運動を行った際の時計遺伝子発現に及ぼす影響を比較していています。それによると、朝の運動は時計遺伝子発現のピーク時刻を前進させる傾向にあり,夕方の運動は時計遺伝子発現を後退させる傾向にあったそうです。


この研究から考えれれるのは、運動する時間帯の習慣の違いによって、体内時計も若干変化してくる可能性があるという事ではないでしょうか。

おそらく筋トレも同様の事が言えると思います。


「筋トレは夕方にやらないとならない」とか、「朝や夜はだめ」という事ではなく、ご自身の生活スタイルに合わせた習慣づくりをしていくことが大切だと、私は思います。


ただし、朝や夜の筋トレはデメリットや注意点もあります。

そういった点を考慮して、ご自身の生活スタイルに合った時間帯を見つけていきましょう。





筋トレの時間帯と注意点


朝の筋トレ


朝は体温がまだ低く、筋温も低い状態です。また関節の動きも硬い状態です。さらに体のエネルギーや水分も少ない状態です。


朝の運動は脂質のエネルギー利用が高まるという研究報告もありますが、逆に言えば、筋肉がエネルギーをうまく作り出せず、息も上がりやすい(同じ運動でも苦しくなる)時間であるともいえます。

強度の高い筋トレをする場合は、筋肉のエネルギー不足や関節の動きがスムーズでないために、重い重量を挙げられなかったり、怪我をするリスクも高まります。


もしも朝に筋トレをする場合には、直前に40g程度の糖質と水分を摂るように心がけましょう。そして筋トレ後できるだけ早めに20g以上はタンパク質を摂取しましょう(朝食からの摂取も含めて)。


また、朝に筋トレをすることに徐々に体を慣らしていき、習慣化してきてから強度を上げていくように気を付けましょう。



夜の筋トレ


夜は、寝る3時間前以降は基本的には負荷の高い筋トレは行わない方が良いと思います。

追い込むような、息が上がるような高強度の筋トレを長時間にわたって多セット行うと、交感神経が高まりすぎて入眠が遅くなる可能性があります。


一方で、軽い筋トレや運動は、一時的に体内の深部体温が上昇しますが、運動後に睡眠に適した深部体温まで下がります。運動しなかった場合よりも体温が大きく下がるため、スムーズな入眠や熟睡感が得られるとも言われています。


朝と夕方、夜に軽めの運動(最大酸素摂取量の50~60%)を行い比較した研究では、夜の運動の方が、入眠時間の短縮と翌日の昼間の眠気が少なかったという報告もあります。


ですので、夜の筋トレも軽めに行うのが好ましいと思います。


ですが人によっては、「夜しか筋トレする時間がない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その場合には、以下のように試してみてはいかがでしょうか。


  • 1回の筋トレの時間を短時間(10~20分程度)にする。

  • 1~2種目程度にする

  • 負荷が高くなりやすい下半身の筋トレは控える

  • 夜の筋トレ後、照度のやや低い部屋で、体を休める時間をつくる。

  • 最初のうちは低強度から始めて、慣れてきたら徐々に強度を上げていく。

  • 下半身や高負荷のトレーニングはできるだけ休みの昼間に行うようにする。



この方法が良いという科学的な根拠はありませんが、私の経験上、このような手順で行っていき、ご自身の体調をみながら行っていただくのが良いと思います。




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